彼女はタマゴを二個、割った。

フライパンを火にかけて、ラジオから流れる今日の天気予報を聴いた。

菜箸でタマゴをかき混ぜて、恋人が今日も笑ってるかどうかを考えた。


最初の朝。

人殺しのニュース。

宛のない手紙。

真っ白な皿。


今日の最高気温と最低気温なんて、明日には忘れてしまうだろうし

今日は何を食べたのかなんて、一週間後には忘れてしまうだろうし

もしかしたら忘れた事さえ、忘れてしまうかもしれなかったけれど。


彼女はタマゴを二個、割った。

フライパンを火にかけて、ラジオから流れる今日の天気予報を聴いた。

菜箸でタマゴをかき混ぜて、恋人が今日も笑ってるかどうかを考えた。


キッチンの中に、オムライスの香りが、フワリと舞った。



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